電力自由化によって停電リスクが増えるという間違ったデメリット

電力自由化によって、新しい電力会社が選べるようになりましたが、きちんと電気が使えるのか心配ですよね。

実際、「新しい電力会社に乗り換えて、停電リスクや電気の使用量に少しでも制限が掛かるなら、今の電力会社のままの方が良い」と言う人は非常に多いです。

しかし、実はそんなリスクは一切ないんです。

そこで今回は、なぜ電力会社を切り替えても、停電や電気の使用量に制限が掛からないのかを徹底的にお話ししていきます。

1.新しい電力会社では停電が起こらない理由

実は、電力自由化によって新しい電気会社が増えたのは、電気を売る会社であって、電気を送る会社ではありません。

停電しない理由

このように、契約する電力会社を変えても、各社で発電された電気は1度1カ所に集められて各家庭に送られるため、電力会社によって停電リスクが高まるという事はありません。

2.発電・送電・小売の仕組み

ここから、発電・送電・小売という3つの部門に分けて、電力自由化の仕組みについて話していきながら、電力に関する疑問にお答えしていきます。

発電の仕組み

今回の電力自由化で、既存の電力会社以外の会社が、家庭向けに電気を売れるようになったのですが、実は企業向けにはそれ以前から電気を売ることができました。

ですので、すでに発電施設を持っている会社は多く、今回も多くの企業が家庭向けに電気を売り始めました。

ただ、契約する電力会社を変えても、これまでと同じ電気を同じ仕組みで使えるため、停電等のリスクは一切関係ありません。

発電の仕組みの詳しい話は、「電力自由化によって注目される!?発電の仕組みとその概要!」を参考にしてみてください。

・送電の仕組み

送電は変電所が行っていますが、ここがインフラの要になります。

ここさえしっかりしていれば、発電所が1つや2つ無くなったところで、安定して電気は送られます。

そのため、変電所だけは国が認めた会社に独占状態にさせ、インフラがおかしくならないような仕組みになっています。

送電については、「電力自由化によって送電の仕組みはどう変わるの?」で詳しくお話ししています。

・小売りの仕組み

今回の電力自由化によって、小売り(家庭に電気を売る会社)をする会社がたくさん増えましたが、ENEOSのように発電施設を持っている会社もあれば、発電施設を持っていない会社も多くあります。

というのも、電気は作り置きしておくことができないので、発電所では必要な電気量よりも多くの電力を普段から発電しており、その電気を買って売ることができるからです。

3.将来的にはある停電リスク

電力会社毎ではなく、地域や国単位では、将来的に停電リスクというのはあります。

というのも、電力自由化によって電気を安く作る事が第一になり、発電施設への投資や新しい発電所の建設がおろそかになり、電気がきちんと作られなくなる可能性があるからです。

実際、アメリカでは、このような理由で電気が大幅に足りなくなってしまったことがあります。

4.まとめ

電力自由化によって電気を売る会社は増えますが、直接そこから電気が運ばれるわけではないので、新しい電力会社に乗り換えたところで停電リスクは増えません。

また、作られた電気は1度変電所に集められるので、契約する電力会社によって電気の質が変わるという事もありません。